オタクともちの観劇ブログ

manamania兼ヅカオタな私の気ままなあれこれ感想ブログ。

2020.11.14『NINE』観劇🎥

 

ゆうみちゃん(咲妃みゆさん)のお芝居が大好きっ!

ということで『NINE』を観劇してきました♪

f:id:tmravel:20201206231151j:image

 

ストーリーの深い部分の解釈は、おそらく何度か観た方が深まると思う。

けど、何よりセットと演者さんたちのお芝居と歌が素晴らしすぎて、私はもう1度生で観たいと思ってしまった!!

 

あらすじは毎回恒例の公式さんHPにお任せをするとして…

https://www.umegei.com/nine2020/#story

 

正直NINEの世界観が苦手な人は苦手だと思う。

なぜなら、着地点が抽象的だから。

そして性的表現が(いい意味で芸術的な)ダイレクトさがあるから。

スランプ中の映画監督グイドと彼に関係のある女性たちで話が進んでいくので、芸術的な性的表現が出てくるんだよね。

ダイレクトな表現の仕方が、さすがブロードウェイミュージカルだなと思う!

あ、あと単純にグイドの複数人を愛すスタンスが受け入れられなければ、そもそも苦手って思っちゃうかもね。

 

さて、前置きはこれくらいにして。

 

まずはグイド役の城田優くん。

城田くんは先日の帝劇コンを除くと、なんと2015年のエリザベートぶりに観る役者さん(°0°)‼

トートの時は私が想像してたトート像よりも甘い歌声だなという印象だったけど、今回は違った!!

少年のような心を忘れないグイド。その表現の仕方が本当にうまい!子供がそのまま大人になってしまったってこういう人のことを指すんだろうなあって思う。ピュアな心という言葉がお似合い。

グイドって今のカサノヴァだとお芝居中に表現されているところがあって。グイド自身浮気をしている感覚ではなく、本当に"その人が好き"という感覚が、悪気がなく複数人にあるんだよね。普通に見たら浮気や不倫って思ってしまうけど、グイドは全然そんなつもりはないの!そしてその感覚を周りの女性たちはもちろん理解が出来なくて、本人と女性たちのギャップが生まれるんだろうなあと思う。

なによりも英語で歌う城田くんカッコいい〜!

低音ボイスで歌ってて、正直トートよりもグイドの歌い方の方が好みだなと♡笑

 

続いて愛しの咲妃みゆちゃんのルイザ。

ルイザはグイドの妻なんだけど、さすが奥様のルイザはグイドの性格をよくわかっている!

思慮深くて母性があって、グイドにとってよき母親のような存在でもあり、支えてくれる大きな存在でもあるんだろうなあ。

ただ、グイドはそこに甘えすぎなんだと思う。

ルイザはきっともっと妻として愛情を注いで欲しかったはずだし、自分だけを見つめて欲しかっただろうなあと思う。

だから痺れを切らして離婚を言い出すんだろうね。

ネタバレになっちゃうけど、グイドの最後の映画の題材として大切な思い出を使われるのは心を踏みにじまされた気持ちになってしまうのは当然だよねえ。(って見てて思った)

やっぱりゆうみちゃんのお芝居って繊細で、その役になりきる憑依型だなって改めて思う。

妻としての見透かしているような言い方とか、声のトーンとかこれを求めてましたというのを全て演じてくださるんだよなあ👏

ルイザがグイドに怒ってるソングの迫力が素晴らしかった!

 

土井ケイトさんのカルラ。

土井ケイトさんのカルラと屋比久知奈ちゃんは、この物語の性的表現の肝と言って過言ではないおふたり。

とくにカルラね!!

お衣装の色も赤。ルイザは緑でおそらく癒しの存在を表しているのに対して、カルラは情熱的だから赤なんだろうなあとも思う。

カルラは不倫相手ポジション。電話でベッドシーンを想像させ誘惑する人。カルラは本気でグイドのことが好きで、ついに自分は離婚までしちゃうからね!情熱的でまっすぐな人。だけど、グイドはカルラのことは大好きだけど、よき理解者の妻はあくまでもルイザで、カルラと結婚したいとは微塵も思ってないんだよね(あーあ、カルラかわいそう)。

だからカルラが最後心をぽきっと折られてしまった時はかわいそすぎるなと思った。

土井さんも英語(だったよね?)で歌ってて、迫力が素晴らしかった。今でも土井さんカルラの場面の印象が強くて頭に残ってる。

 

すみれちゃんのクラウディア。

すみれちゃんってミュージカルに出てるのかとびっくりした!!(まずそこから)

グイドにとって自分の映画の世界観の中でのヴィーナス的存在で、いつまでもヴィーナス的存在であってほしいと願っている。

けど、クラウディアは駆け出しのときに付き合ったグイドのことが大好きだったけど、グイドの性格上続かなかったんだろうね。未練があったものの、吹っ切れて新しい生活を送っているところにまたグイドが登場って感じがヒシヒシした。グイドの奥様(ルイザ)に言われて、グイドに会いに行ったけど、もうグイドは過去の人という印象だったな。(そしてルイザやはりグイドのために献身的だわ)

すみれちゃんは正直お芝居は抑揚があまりないなと思ったんだけど、歌い出したらあんなに情感たっぷりに歌えるのかと驚いた存在!

 

春野寿美礼さんのグイドママ。

母性が…😭

ニコニコしているグイドママ。ママはストーリー的な展開から、すでにこの世にはいない人なんだと思うんだけど、途中でふっと現れたり、回想のときのママの包容力とは…。

 

屋比久知奈ちゃんのサラギーナ。

グイドの人生を狂わせた張本人。

サラギーナって何が目的で少年時代のグイドたちに近づいたんだろう。堕落させたかったのかな?

とにかくサラギーナに出会わなければ、グイドの性生活と女性関係は今みたいにならなかったのは伝わってきたな!

グイドママはせっかく聖職者の方に進ませるようにわざわざ修道院に通わせてたのにね😢

最初サラギーナがまさか屋比久ちゃんだと思わなくて、びっくりしました!屋比久ちゃんも役者だよなあ。

 

前田美波里さんのグイドのスポンサー、ラ・フルール。

グイドとスポンサー契約したものの、スランプグイドにとっては天敵な存在。

しかも最後の方にわかるけど、美波里さんのスポンサーなかなか悪質だわな。

グイドも口から出まかせでのっかったのが悪いけど、グイドがこのスポンサーと出会わなければ、人生が変わっていたかもねえ。。

美波里さん、途中ダルマでラインダンスを彷彿させる場面があってびっくりした!すんばらしい!!

 

エリアンナちゃんのネフロフォラス。

ラ・フルールの秘書。まぁキャラが濃い!

エリアンナちゃんも相変わらず歌が上手だし、ドラマとかで出てきそうな圧の強い秘書だなと。

 

そういやリトルグイドが大前優樹くんだった!笑う男のリトルグウィンプレンぶり!!

歌が前よりも安定してたー👏

そしておっきくなっていました!

 

グイドは四六時中映画のことしか考えてなくて、周りの女性の存在を当たり前だと思って接してたからこそ、気がついた時にはもう誰もいなくなってしまっているんだと思う。

その孤独を味わっているグイドがあまりに痛々しくてかわいそうだった。

 

さて、セットですが、本当に豪華!

映画を撮るように実際にカメラが舞台上に置かれてて、そのカメラに向かって言っている様子がスクリーンに映ったり。英語詞のときには幕に訳を載せたり…。

あと演者さんたちがセットを回転させながら、お話を進んでいくのもBWだっ!って感じることが多かったり!とにかくあの映画の中のセットのような空間、使い方が斬新で見ててとても面白かった!!

演出も面白かったんだよなあ。とにかくセットの使い方と演出が大好きでした。