オタクともちの観劇ブログ

manamania兼ヅカオタな私の気ままなあれこれ感想ブログ。

星組御園座公演『王家に捧ぐ歌』観劇

 

無事幕が開いてよかった!

今更ながら星組さん御園座公演『王家に捧ぐ歌』開幕おめでとうございます㊗️

 

私は2/18(金)16時公演と2/19(土)12時公演を観劇してきました💡

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『王家に捧ぐ歌』は前回ブログでも書いたとおり朝夏さん自身のお披露目かつ実咲さんとのまぁみりコンビお披露目公演で大好きな作品。

いやあ、演じる人が変わることでこんなにもお芝居の解釈が変わるだなんて!!

(もちろん演出家である木村先生のご意向が強いのかもですが)

同じ作品を見てるのに感じ方が全く違って別の作品を見ているようでした。

 

初演・再演・再々演と別の作品として見た方がより楽しめると思います。

 

結論からいうと私は宙組王家の解釈の方が好みですが、もちろん星組さんも素晴らしいです👏

 

私が初見で感じたことをつらつらを書いていきます📝

 

 

まずは、星組さんのコーラス歌唱に驚かされたこと!!

前回の柳生とモアダンを見て、星組さん比で歌えるようになったものの、コーラスは1音1音が綺麗にハモっているように聴こえる…までは到達していなかったと思うんですよ。

それが今回、みんなびっくりするくらい個々の歌唱力が上がっていて、コーラスも厚みが出て歌で圧がかかってくるほどでした。むしろ当時の宙組よりも圧はあるかも。

しかも歌う時、歌が先行して流れてしまうのではなくセリフのように言葉をしっかり噛み締めて歌っていることに感動しました。

この1ヶ月、しかも公演中止期間があったのにも関わらずこんなにも進化した星組さんを見れるとは驚きです。

 

 

そしてお芝居の持って行き方が宙組さんと違って驚き!!

私の中で宙組王家のお芝居のピーク(1番の盛り上がりポイント)は、2幕の月が満ちるころを歌う場面の一連の流れだと思っているんです。そこに頂点を合わせ、起承転結が作られている気がしてて。

一方今回の星組さんの1番のお芝居のピークは最後の地下牢の場面であること。

それまでは、それぞれが国の人として強い意志を持った中生きていて、最後の最後でラダメスとアイーダがただの男女になるというのが印象的でした。

 

物語の主軸の捉え方も違うと思う。

宙組さんの主軸はアイーダの信念。出会った(恋した)瞬間は描かれていないけれど、ラダメスが一目惚れしたアイーダの信念に触れ、大好きな人の信念に影響されて自分自身も変わっていく。

それがやり方としてはあり得ない方向になってしまうけど、ラダメスはアイーダを心から愛していてその気持ちがブレない。アイーダもラダメスも最初から芯が一本通ってる。主人公はラダメスだけどアイーダによって物語が進んでいくのがよく見えます。プロローグの歌の歌詞に出てくる「2人の愛の物語」がしっくりくる。

 

一方星組さんは、国と国との争いや生き方に焦点を置いていて、ラダメス・アムネリス・アイーダ等それぞれの生き方の葛藤をもとに描かれている気がする。だから礼さんラダメスはこの物語で色々と迷いが出たり揺れたりする部分が多いなと思う。それが主軸になっていて、ラダメスに変化をもたらせたのがアイーダだったのかな?という印象でした。

舞空さんことひっとんアイーダは地下牢に乗り込むまではまだ何かを背負っているような(そこも葛藤かな)。私の中でひっとんアイーダは最後の地下牢の場面までハリネズミのようにトゲトゲした結界を張ってるように見えるのです。

 

だから宙組さんと星組さんで感情が揺れるところが全然違う。月満ちをこんなに冷静に観れたのは初めて。笑

 

ちなみに今回の王家で私の中での大優勝は有沙瞳ちゃんアムネリスです。

 

 

役ごとに触れていこうかな。

まずは礼さんラダメス。

ビジュアルがまずかっこいいよね!

トート閣下みたい💡礼さんのアイシャドウの入れ方綺麗だから好き♪

お衣装の影響も大きく、白のライダースに後ろにマークが入ってるものだから、HIGH & LOWとかウエストサイドストーリーとかを彷彿させる。

さすが礼さん〜!ええ声でナンバーを歌い上げますわ😊私の想定の中のラダメスよりも声のトーンが高くてそこで若き将軍を表しているのかなと思いました。そうそう、まぁ様ラダメスよりも精神的にも若さも感じる。

また礼さんのラダメスは野心に満ち溢れている!神官が将軍を指名する時、礼さんラダメスは自分でしょって自信満々。『エジプトは領地を広げている』の「私に決まっている」からのあの自信かな。アムネリスに対しても昇進するために色々とたぶらかしていた様子が端々に出ている気がする。2幕でアムネリスに言い寄られているときもまだアムネリスにもまだ気があるように見える。また三度目の銅鑼のときにファラオに呼ばれた時は、今このタイミングで

"ファラオに王族として残れと言われた、どうしよう(ファラオになるべく残るべきか)"

という迷いがあるように見えるんですよね。

まぁ様ラダメスはこの場面はもう既に腹を括っていてファラオになる気はないものの、ファラオに呼ばれて今までよくしてくれたファラオのよしみを無碍にするかという想いが垣間見る場面だったので、演じる人によってお芝居が全然違うなと思いました。

礼さんのラダメスの場合最後地下牢で孤独になって生きる希望はアイーダだと気がつき、最後アイーダと出会えた時は将軍でもないただのひとりの男として死んでいく…この場面でやっと国には囚われないただの1人の男性になれたんだなって思う!

 

続いてひっとんのアイーダ

ビジュアル好き〜!編み込みが現地の人みたい💡

ひっとんのアイーダは強さが前面に出ている印象でした!

エチオピアの大地で逞しく駆け回って育った王女様で、戦闘にも自ら出向いていきそうなタイプ。だけど何かしらがきっかけで争いだけでは解決をしないことに気がつき、「争いは争いを生むだけ」と平和を主張していくようなアイーダだな、って思う。

みりおんのアイーダは小さい頃から平和を主張するような地味深くて女神なような存在だったのではないかと感じられる。お芝居の最初から苦悩が見え、エチオピア王女としての気高さと家族への想い、それと共にどんどん惹かれていくラダメスへの想いが膨れて揺れているのが凄く伝わってきました。一方でひっとんアイーダはどちらかというと

"私はエチオピア王女、敵国の将軍に惹かれるなんてダメダメ"

と否定するような葛藤のように見えます。

だから2幕の月満ちの場面でラダメスが秘密を漏らした時、"これはまさか秘密…!?まさか聞けてしまうとは…"とまだエチオピア王女としてのなにかが捨てきれていない気がしてて。

最後の地下牢の場面に潜り込んだ時に、やっとひっとんアイーダはひとりの女として生きる覚悟を決め、結界のような鎧が取れラダメスと結ばれていくんだな…と思いました。

最後の「愛しているから」「あなたを愛しているから」が泣ける。

ひっとんと言えば、歌があまりにも上手くなってておったまげた!!

可愛らしい線の細い声のイメージが強かったんだけど、今回地声であんなに太く強く伝えるだなんて驚きよ!!

アイーダの強さと逞しさが出てたと思う💡

 

さて、今回のMVPは有沙瞳ちゃんのアムネリス。

この人は王族として生まれてきて、王族としての教育を受けてきた人なんだなと思わせられるようなアムネリス様。

王女としての気品がありつつ、アイーダをイジメに仕向けるような強かさもありつつまさに理想のアムネリス像。

歌えるし、強さもあるし、アムネリスの女性としてのラダメスに惹かれる恋心もわかるし、その匙加減が本当にくらっちはうまい!!

処刑前の場面の「私にあなたを殺させないで😭」の気迫とアムネリスの心情が痛いほど伝わってきて観ているこちらも苦しい気持ちになる😭

 

続いて極美くんウバルド。

熱ーい男だね!鋭い目をしていい👍

真風さんとかはクールさの中にうちなら炎があったけど、極美くんのウバルドは全面的に熱いわ!

 

天華さんことぴーすけと天飛くんのケペルとメレルカ。

会社の仲良い同僚という感じ💡

まぁ様の時はオフ感が強かったけど、今回は礼さんラダメスがアニキの先輩後輩感が強いなって思う!

 

そしてそして悠真倫さんファラオ。

箙さんの温かみにのある雰囲気は残していて、ファラオの威厳もあって素晴らしいです😭

歌声がまた包容力がありまして…。

まりんさんって元々歌えはするけど、あんなに空間を支配するような歌声は初めてかもしれない、と思いました。

 

エチオピアチームのメンバーも、エジプトチームのメンバーも気になる方々がいらっしゃるけど、さらに長文になってしまうのでなくなく割愛します🥲

 

あ、最後にエチオピアチームのこと!

キザキ様のアモナスロがカッコいい…。イケオジから極美くんウバルドとひっとんアイーダが生まれたのがよくわかる。

そして今回のエチオピアチーム、アイーダいじめすぎじゃない?笑

 普段からお互い競い合ってきたけど、一族としての誇りと結束力はあるように見えるエチオピアチームでした。

アイーダへの愛情は…ない?ってくらい(笑)

 

 

さて、今回話題になっているお衣装とセット。

 

木村先生の意向でお衣装が現代的に新しくなりましたが、加藤先生の初演からのリスペクトが込められているな、と思いました。

例えば、エジプト兵。初演の白にマリンカラーのボーダーの頭。あの雰囲気を残した白の相性に今回テーマになっている白黒ボーダーの頭。

有沙瞳ちゃんアムネリスの寝室の場面で着る薄ピンクのお衣装。初演からのピンクの色をうまく取り入れているな、と思いました。

何せ加藤先生のお衣装ってラインが綺麗で、細部まできめ細やかなんですよね。大好き♡♡

フィナーレのお衣装もどれも可愛くて綺麗で大好きです!

 

セットはかなーりシンプル。

御園座自体の舞台が小さいのでセットを組めないのも理由のひとつだと思うのですが、今までエジプトの砂漠や谷のような雰囲気の重厚なセットから、単なる大階段に変身。すごく現代的になった。

 

これが令和の王家だと打ち出しているし、そこまで私は気にならない。何せお芝居と歌とダンスでねじ伏せてるよ、今回の星組さん(笑)

 

ただ、この2つの組み合わせで1つ残念だなと思っていることが。

セットがシンプルでラダメスのお衣装のライダースに背中に刺繍のロゴが入ってるので、どうしても国と国の争いというよりは、ロミジュリやWSSのような一族の争いに見えてしまうのが非常に残念🙍‍♀️

それ以外はこれはこれでアリ、とは思ってます!

特に今回最後の地下牢の場面の薄暗さといったら!最初礼さんのお顔が見えないくらい暗い。その演出がとても素敵だなって思う。

 

最後にフィナーレのことを😊

宙組さんと全く同じ流れ〜!振りが変わった部分があると話してたけど、フォーメーションが変わるための振りの変更程度で印象的は振りは変わってないように見えるんだけど、違うかな?

アフリカはすごい、のひっとんが水色のワンピースでウェーブのダウンスタイルの髪型でめちゃくちゃ可愛くて歌い方も色っぽくて好き♪

デュエダンはまぁみりと同じ振りを踊ってますが、踊る人が変わるとやはり受ける印象も変わる!!

まぁみりはお芝居仕立てでラダメスとアイーダのお芝居の延長という感じでしたが、ことなこはパキッとことなこで踊っている雰囲気だなと思いました。まぁみりが"優雅"だとしたら、ことなこは"勢い"という感じです。

やっぱりこのデュエダンは特別で、特にみりおんのサヨナラショーを思い浮かべます。

あの時みりおんを立ててるまぁ様が本当に素敵だった。

 

エトワールでついに都優奈ちゃん抜擢で嬉しい!!

久々にThe王道のエトワールを聴きました。

素敵だった♡

 

圧巻の舞台、やっぱり私は『王家に捧ぐ歌』という作品が大好きです。

 

つらつら書いてたらこんなに長文になってしまった!

みなさんの解釈も知りたいし、感想も聞きたいよね。

 

明日から王家は後半戦!

千秋楽まで無事走り抜けられますように…。